バラクライングリッシュガーデンでの講演会 [2025.10.25]

長野日仏協会会長 吉田正明

 10月25日(土)、晩秋のバラクライングリッシュガーデンにおいて、長野日仏協会主催の講演会と食事会を実施しました。今回の企画は、昨年来懇意にさせていただいている山田裕人社長のご厚意により実現したものです。会場は、ケイ山田ガーデンスタジオをお借りしました。このスタジオには1870年頃にオーストリアでパルテノン神殿を模して作られた貴重なアンチークピアノが置いてあり、そのピアノを使ったコンサートが定期的に開かれていて、私も妻と二人で何度かコンサートを聴きにきています。設備も充実していて庭も見渡すことができ、とても素敵なスタジオです。
 実は、今回の「シャ・ノワール」の話は、2016年東京藝大が企画した「サティとその時代―世紀末からベル・エポックヘ―」と題したプロジェクトの第2回「キャバレー文化とクラシック」に講師として招かれ、奏楽堂においてすでに講演した内容になります。今回はそのダイジェスト版といったところです。バラクラのスタッフの方々の協力のもと、スクリーンに画像を投影しながら、イドロパットクラブの話からはじめて、「黒猫」の誕生と第1期「黒猫」、キャバレーとシャンソン、アリスティッド・ブリュアン、イヴェット・ギルベール、第2期「黒猫」と影絵劇場、アルフォンス・アレ、そして最後にキャバレー新聞『黒猫』の紹介まで、かなり盛沢山な内容のお話をさせてもらいました。多少なりとも、当時の活気あるキャバレー「黒猫」の様子をお伝えすることができたなら幸いです。
 講演後は、庭園内にあるゴージャスなレストラン「ジャルディーノ」を貸し切りにしてもらい、フランス各地で修行されたバラクラ専属の清水シェフが腕を振るってサービスしてくださった美味なるフレンチをいただきました。まずは、レストランに置いてあった発泡性白ワインで乾杯し、その後は当方が用意した南仏のジャン=クロード・マス氏醸造の酸化防止剤無添加のオーガニックワイン(白のシャルドネーと赤のシラー)を飲める人には味わってもらいました。山田社長も食事会に参加され、和気藹々とした雰囲気のもと美食を堪能しつつ楽しい歓談のひとときを過ごしました。
 食後は、バラクライングリッシュガーデンオーナーのケイ山田さんが直々に庭を案内してくださいました。寒くなりはじめた時期だったので、花が枯れ落ちてしまわないか心配しましたが、霜も降りることなく、なんとか咲き誇る色とりどりのダリアを愛でることができました。数日後には霜が降りてすべて散ってしまったそうです。ぎりぎり間に合ってラッキーでした。嬉しいことに、今回の企画を通して山田社長が当協会の会員になってくださいました。山田社長は謙遜されてご本人からは決して口にされませんが、元々は暁星出身で、東京外大のフランス語科を出ておられ、昨年はじめてお会いした時にフランスの話で盛り上がり、すっかり意気投合して親しくなったのでした。今後の連携が楽しみです。

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