フランス語サロン上級クラス 2023年9月報告

上級 月3回 月曜日 13時30分~15時
場所 ふれあい福祉センター他

 フランスのニュース記事を読んで理解を深め、自分の意見を述べ合う授業です。
 扱うテーマは世界中の政治、社会問題、文化など様々で、視野を広げ多くを学ぶことができます。以下は6月~8月のタイトルです。(杉浦)

 

  • Encadrement des loyers : Paris «ne peut pas encadrer le prix des locations touristiques» (5 juin)
    家賃規制:パリ市は、観光客向け賃貸住宅家賃の規制ができない。
  • Agriculture intensive : voici pourquoi l’Europe a perdu un quart de ses oiseaux en 40 ans (12 juin)
    集約農業:これがヨーロッパで、40年間に1/4の鳥がいなくなった理由だ。
  • Pourquoi il est interdit de sourire sur notre photo de passeport (26juin)
    笑ったパスポート写真が禁止されている理由
  • Ces favorites royales qui ont marqué l’histoire de France (3 juillet)
    フランスの歴史に名を刻む王の寵愛者たち
  • Vos vêtements sont peut-être en train de vous empoisonner (mais il y a des solutions) (10 juillet)
    あなた方が身に着ける服が、あなた方を汚染しているかもしれない。(でも解決策はある)
  • Philippe Meirieu : «Ce n’est pas la longueur des vacances scolaires qui est néfaste, c’est l’absence d’activité» (24 juillet)
    生徒にとって有害なのは学校のヴァカンス(夏休み)の長さではなく、その間何もせずに過ごすことにある。
  • JO 1912 : la mystérieuse disparition du marathonien Shizo Kanakuri lors des jeux de Stockholm (7 août)
    1912年オリンピック:ストックホルムオリンピックでの、マラソン選手金栗四三の謎の行方不明

 

フランス語サロン上級講座に参加して 海尻 早百合

 私が長野でフランス語を再び勉強し始めたのは、長野オリンピックの前、ボランティア養成講座が始まった時でした。そのクラスで初めてお会いした古澤さんと今もまだドミニク先生のクラスで共に学んでいることにびっくりしています。それから25年以上になるのに、私はあまり上達していなくて、上級なんておこがましく、せめて中級と言えるかなとずっと思っています。ひょっとしたら更に後退しているかもしれません。何年か前、旅行サロンでバスク地方に行った時、フランスではおなじみのストに直面して、BiarritzからParisまで飛行機が飛ばなくて、ホテルのマダムとその事について何度も話して調べてもらった時に「今まで日本人は何人も泊ったけれど、みんなカタコトのフランス語で、あなたのフランス語はとても自然で、何の問題もない」、旨の事を言われたのが今までの私のフランス語人生で最大の誉め言葉でした。もちろん、その当時外国語センターの夜のクラスで毎週ドミニク先生のクラスを受けていました。
 今のフランス語サロンは初めて立ち上げた頃に古澤さんにお誘いいただいて参加していたのですが、仕事が忙しくて何年か全くフランス語に関われない時期があり、なんとか再び参加させていただいて、今に至っています。社会問題を取り上げる事が多くて日本語でも色んな事が全く理解できない私にとって、クラスの皆さんの博識には驚くことが多くて、感服するばかりです。
 ドミニク先生は参加者全員のspécialité(専門分野)をよく分かって、内容によってそれぞれに対して特に質問をぶっつけてくださいます。私にはパンやケーキ、その他の料理について。以前パンの話題の日があって、その時にパンの種類の話をしたらドミニク先生がchampignonを知らない事にビックリ!私の教室では何十年も作っているフランスパンなのですが、そう言えばフランスでは見なかったなと改めて思いました。ドミニク先生の話で小さい頃から焼きたてのフランスパンを食べるとお腹によくないので、2日位過ぎたパンをカフェオレに浸して食べるのが良いと言われたそうです。私の認識ではパンは焼き立てが最もおいしくて最も消化が良いはずなのでどういうことだったのでしょうか?フランスパンも今ではあまり堅くなく少しまわりが柔らかいパンが好まれるということですが、フランスのパン事情も年と共に変わりつつあるようです。日本ではおなじみのアンパンやメロンパンの並んだパン屋さんがパリにもあって、とてもフランス人に人気だそうですから。でも私の一番大好きなパンはやっぱりフランスパン!Pain traditionnelと呼ばれるものですが、全く同じ生地でも形も名前も味も様々です。一番知られているのは”細い棒”のbaguetteですが、同じ長い形でも重さと長さでフィセル(ひも)、バゲット、バタール(中間の)、パリジャンとあって他にもブール、クッペ、シャンピニオン、タバチュール等々のフランスパンがあります。私はまん丸のブール(boule)も大好きです。生地がもちっとしていてお店で見つけるとつい買ってしまいます。今はほとんど家で食べるパンは焼いていますが、フランスパンは、材料はとてもシンプルなのですがいろいろ手間がかかるので今パンを食べたいと思ってもすぐにはできなくて、なかなか家では焼けないのが現状です。
 私の仕事場ではパンの名前だけでなく、フランス語が良く登場します。その度に先生達や生徒さんからその意味や発音を聞かれるので少しはフランス語サロンに参加させていただいていることが役に立っているようです。日本語すら忘れてなかなか思い出せない今日この頃、月曜日の午後は少しでもフランス語に接してクラスの皆さんからいろんな事を教えていただきたいと思っています。

 

*見学のお問い合わせは、両クラスともに下記にお願いします。
杉浦 真理子 sugibonjour@ybb.ne.jp