サロン

フランス語サロン上級クラス 2023年6月報告

上級 月3回 月曜日 13時30分~15時
場所 ふれあい福祉センター他

 フランスのニュース記事を読んで理解を深め、自分の意見を述べ合う授業です。
 扱うテーマは世界中の政治、社会問題、文化など様々で、視野を広げ多くを学ぶことができます。以下は2月~5月のタイトルです。(杉浦)

 

  • Polémique sur Paris 2024 : des travailleurs sans-papiers sur les chantiers (20 février)
    建設現場で働く不法労働者たちは、2024年パリオリンピックの大きな問題となっている。
  • Guerre en Ukraine : comment, en un an de conflit, la Russie ” est devenue un autre pays” (6 mars)
    ウクライナ戦争:侵攻から1年が経ち、ロシアはどのように「別の国」になってしまったのか。
  • Précarité : À l’épicerie solidaire, « C’est comme au supermarché, mais en beaucoup moins cher » (13 mars)
    食料品値上がりの状況のなかで、連帯食料品店は「まるで激安スーパーのようだ」。
  • Discours de mariage, lettre de motivation… Comment l’intelligence artificielle est entrée dans notre vie quotidienne? (27 mars)
    結婚式のスピーチ、志望動機書…人工知能は私たちの日常生活にどのように浸透しているのか?
  • Depuis quand le métier d’éboueur existe-t-il ? (3 avril)
    ごみ回収の仕事はいつから存在していたのか?
  • Après le séisme, la colère anti-Erdogan reflue dans ses fiefs (10 avril)
    (トルコの)地震のあと、被災地での反エルドアンの怒りは薄れているようだ。
  • L’histoire de ce roi de l’arnaque qui a vendu la tour Eiffel (8 mai)
    エッフェル塔を売った「詐欺の王様」の物語
  • Les Thaïlandais rejettent les militaires au pouvoir lors des élections législatives (22 mai)
    タイの国民は、先に行われた国民選挙で軍の支配を退けた。
  • Pour la première visite d’un président français en Mongolie, Emmanuel Macron défend des projets énergétiques (29 mai)
    モンゴルを初めて訪問したフランス大統領エマニュエル・マクロンは、エネルギー政策を推し進める方針を示した。

 

フランス語サロン(上級) 古澤 俊法

 月曜日の午後、ふれあい福祉センターで、ドミニック先生のフランス語講座を受け始めて、もう3年になります。毎回、メールで送っていただくテキスト(A4サイズ2枚)を前に、辞書を片手に格闘し、おぼろげに理解して出席しています。当日は普段使わない脳みそを、無理して使っているせいか、頭が少し熱っぽくなり、年を取っても知恵熱を出しています。
 それでも、ほんの少しずつですが文章の読解が速くなり、先生の話している言葉も聞き取りやすくなった、気がしています。3年間のプリントが、けっこうな厚みで引き出しに入っています。それを見ると、こんなにやったけど、単語はほとんど忘れているし、いくらやっても星の数ほどあるフランス語の語彙など、覚えられるはずがない…などと諦めの気持ちがわいてきます。でも少し経つと、次回のテキストを調べねばと、また辞書を引いています。

 フランスに旅行した時、ホテルのエレベーターで、掃除用具を手にした小柄な中年女性に、斜め下からじっと見つめられたことがあります。何かこちらも気恥ずかしく、自分もチラリチラリと見下ろしましたが、おばちゃんはゆるぎなく堂々と、顔をこちらに向けて見つめ続けています。フランス人は(おばちゃんは?)、こんな風に知らない人の顔を、平気で見つめ続けるんだ、と妙に感動したことがあります。
 「あんなに見られたのは、日本人の顔が珍しかったからかなあ?」と、外に出てから妻と話をしました。
 目を見て話しなさい、などと言われますが、自分も相手の目をしっかり見て話すのは、やはり苦手です。どこか気恥ずかしくなってしまいます。でも、日本人の多くはその傾向があり、高校生の面接練習でも、面接官のネクタイのあたりを見て話をするのがいいよ、というアドバイスを時々聞きました。
 そんな自分もフランスでは、けっこう相手の目を見て話していた記憶があります。もう30年近く前に、ニースの語学学校に通ったり旅行したりして3週間ほど滞在したことがあります。自分の帰国の前日、途中から一緒だった1日早く帰国予定の友人とニース空港に行くと、受付で「飛行機が飛ばない」と言われました。荷物係のストとのことで、どうしよう、帰れない…。
 結局、友人はその日のうちにTGVでニースからパリへ向かい、自分は「明日はたぶん飛びそう」という不安な説明を聞いて、ホテルに戻りました。その夜は、ニースのお祭りで、外は深夜まで大騒ぎ、旅でバテたのか熱がだいぶ出てきて、不安な一夜でした。
 翌日空港へ行くと、飛行機は飛ぶと聞き、ほっとしました。でもこの時ほど、食い入るように相手の目を見て、話を聞いたのは初めてでした。飛行機は飛ぶ、まではわかったのですが、その後の説明がさっぱりわかりません。しつこく聞き返し、最後には紙にも書いてもらってわかったのは、ニース発の飛行機は飛ぶけれど、予定のドゴール空港ではなくオルリー空港に着く、そこからバスでドゴール空港に移動する、ということでした。その時は、必死に女性の目を凝視して、言葉を聞き取ろうとしていました。
 言葉がわからないと、相手はだまそうとしているかも知れない、本当だろうか、と人は目をしっかり見るようになるのかもしれない、と後で自分を振り返って思いました。確かに、イタリア語、スペイン語、ドイツ語…隣国から来る得体の知れない人は、よくわからない言語を話している、何を話しているの?だましたり、攻撃したりしない?と、目をじっと見る……。

 いつまで経っても、フランス語をすらすら話したり、しっかり聞き取ったり出来そうもありませんが、プリントを眺めてあくせく辞書を引いています。もしかしたら、あの掃除用具を手にしたおばちゃんの、堂々とした視線にさらされたから?

 

*見学のお問い合わせは、両クラスともに下記にお願いします。
杉浦 真理子 sugibonjour@ybb.ne.jp

フランス語サロン初級クラス 2023年6月報告

指導 Dominique GRANDEMENGE 先生

 

初級 月3回 金曜日 10時30分~12時
場所 ふれあい福祉センター他

ドミニク先生のご指導のもと、テキスト「FESTIVAL」を使い、初歩の文法や発音を勉強しています。興味のある方は見学にいらしてください。(柄澤)

 

Bonjour, enchantée. Je m’appelle Mika Suzuki. J’aime le ski 鈴木 美佳

 私は4月から「フランス語サロン(初級)」に仲間入りしました。先日のレッスンで「Pourquoi apprenez-vous le français?」と質問され「Parce que・・・Parce que・・・パリオリンピックを見に行きたいからです」ととっさに答えてしまいました。改めてフランス語を学ぶきっかけを思い返してみると”健康で素敵な老後を迎える準備”だったと思います。体・指先・頭の3つの体操の中の、頭の体操として外国語を学ぼうと思いました。それが2021年のことです。何語にするのか紆余曲折あり、フランス語にしようと決めました。
 そこからテレビやネット上のフランス語講座を見続けること1年。残念ながらいくつかのフレーズと入門編の文法を少し覚えることはできても、生きた会話とは程遠い状態でした。そうですよね。だって私の言葉に返してくれる人がいないのですから。
 言葉はあまり上達しなかったのですが、紹介されるフランスの文化や風土、歴史などにはどんどん興味を持つようになっていきました。インターネットで長野市内のイベント情報や会話教室を検索している時に知ったのが「長野日仏協会」の存在です。会員の皆さんってどんな方なのか。フランス語が全く話せず、フランスに造詣がない私でも入会できるのか、と半年間悩んだ末に、やっとの思いで問い合わせのメールを送ることができました。『Ça va』を送っていただき、サロンを見学させていただき、入会と、そこからはとんとん拍子に進み、悩んでいたことが嘘のようです。
 今サロンでは、入会したばかりの私に合わせて、自己紹介・月・曜日・数字など基本的な言葉の復習をしてくださっています。おかげで皆さんのお名前や特技、エピソードを聞くことができ、私にとっては本当に楽しい時間です。また発音やリエゾンなど、その場ですぐに修正してもらえるのはサロンならではだと思います。今はまだ、ドミニク先生がおっしゃっていることを聞き取ることも難しく、自分が思っていることをフランス語で返答することはできませんが、困っている時にさりげなくヒントをくれる皆さんに支えられながら欠かさず参加しています。
 もし、フランス語またはフランスに興味をお持ちで、一歩を踏み出せずにいる方がいらしたら「長野日仏協会」を知っていただき「私でも大丈夫でしたよ」とお伝えしたいです。

フランス語会話サロン 2023年3月報告

SALON DE CONVERSATION EN FRANÇAIS
フランス語会話サロン

Géraldineさん中心に行われる会話サロンは、フランス語ネイティブスピーカーを交えて自由なお喋りを楽しんでいます。開催日は毎月メールでお知らせしていますので、どなたでもお気軽にご参加ください。
以下、2月3月の内容です。

*Il n’y a pas eu de salon en décembre et celui de janvier a été annulé à cause de la neige.
(12月のサロンはお休み、1月は大雪のため急遽キャンセルしました)

 

8 février 2023 :
Mr Shiino a fait une présentation très intéressante sur le thème de « la relation entre la chanson française et le jazz – l’amour de Juliette Gréco et Miles Davis ». Nous avons appris que Juliette et Miles se sont rencontrés à un concert en 1949 et ont eu un coup de foudre. Cependant, leur amour n’a pu porter de fruits à cause du racisme et de la ségrégation qui existaient aux Etats-Unis à l’époque.
Miles Davis a repris la chanson « les feuilles mortes » que Juliette Greco avait chantée, et en a fait une pièce de jazz appelée « autumn leaves » qui est toujours aussi populaire de nos jours.

15 mars 2023 :
Aujourd’hui nous étions bien nombreux au salon. Nous avons accueilli 3 lycéens : Lucrèce, Hana et Seiwa. Hana a passé 3 mois chez Lucrèce en France l’an dernier, et maintenant c’est au tour de Lucrèce de passer 3 mois dans la famille de Hana. De son côté, Seiwa va partir en France pour un an au mois de juillet et apprend le français. M. et Mme Yanagisawa nous ont aussi rejoints pour la première fois. La discussion était très animée.

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  • 開催日   月1回水曜日 16時30分から18時
  • 場所    マルクニ移転のため未定です。
  • 会費    飲み物代込み 1000円
  • 出席のお問い合わせは、杉浦sugibonjour@ybb.ne.jpまでご連絡ください。

フランス語サロン上級クラス 2023年3月報告

上級 月3回 月曜日 13時30分~15時
場所 ふれあい福祉センター他

 フランスのニュース記事を読んで理解を深め、自分の意見を述べ合う授業です。
 扱うテーマは世界中の政治、社会問題、文化など様々で、視野を広げ多くを学ぶことができます。以下は11月~2月のタイトルです。(杉浦)

 

  • Que faut-il penser de l’huile de palme ? (21 novembre)
    私たちは、「パームオイル」について考えるべきでは?
  • Dans les écoles hôtelières, le virage végétarien se fait toujours attendre (5 décembre)
    フランスのホテルレストラン学校での「ベジタリアンへの取り組み」が待たれている。
  • Climat : l’interdiction des vols intérieurs courts en France validée par Bruxelles (12 décembre)
    ブリュッセル(EU)によって許可された、フランスの短距離国内線が禁止に。
  • Comment choisit-on nos signatures ? (19 décembre)
    私たちは”サイン”をどのように選んでいますか?
  • Il y a 4.000 ans, on prenait déjà de bonnes résolutions (16 décembre)
    4000年前に、人はすでにしっかりと新年の抱負を表していた。
  • La pollution lumineuse a été sous-estimée et on sait désormais pourquoi (23 janvier)
    今は「光害」に対して過小評価されているが、私たちはなぜ光が害になるのか、やがてわかる。
  • Un travailleur du bâtiment a une vie plus pénible qu’un employé de bureau. Pourquoi devraient-ils prendre leur retraite au même âge ? (30 janvier)
    建設作業員は、オフィスで働く人に比べるとより厳しい環境での労働にもかかわらず、なぜ同じ年齢での退職となるのか?
  • Y a-t-il de plus en plus de personnes sans-abri en France ? (6 janvier)
    フランスではホームレスがますます増加している。
  • La France tente de brider les influenceurs (13 janvier)
    フランス政府は「インフルエンサー」の抑制を始めている。

 

フランス語サロン上級の様子 羽鳥 栄子

 毎月3回行われるこのサロンでは、ドミニク先生が興味深い記事を探してテキストにしてくださいます。私は14年このサロンに通い続けていますが、通い始めの頃「ヨーロッパの家の性能とエネルギーの記事」がありました。家の断熱気密を良くして、太陽の熱や、生活で出る熱(料理や、お風呂の排水)からも熱エネルギーをとり、無暖房を目指すというような話でした。当時の私は、「それは日本とは違って、乾燥しているヨーロッパだからできる方法だ」と感想を述べたのですが、どこか気になり、色々調べていくうちに、実は日本でも可能であるし、最新の情報だったということがわかり、仕事にも活かせています。
 サロンでは、事前にテキストを予習してわかったような気持ちで出席するものの、クラスの皆さんが質問に順番に答えていくうちに、あるフレーズは反対の意味だと気がついたり、だんだんと内容がクリアになっていきます。私は質問にあたふたしながらなんとかやり過ごすのですが、クラスの皆さんも先生も温かく付き合ってくださいます。ゆるい空気感の中、内容は濃いという実は凄いクラスだと感じています。

 というわけで、今月のクラスのテキストを一つご紹介いたします。
 昨年カタールで開催されたサッカーワールドカップでは、施設建設に携る労働者に対して人道的な問題があったと報じられていましたが、パリ五輪はどうなのでしょう。

Polémique sur Paris 2024: des travailleurs sans-papiers sur les chantiers

 フランスで開催される2024パリオリンピック、パラリンピックに向けて、施設が急ピッチで整備されていますが、選手村やアクアティクスセンターの建設現場では、不法労働者の存在が明らかになりました。不法労働者は土木作業や石工事、現場の片付けなどの下働き要員です。
 彼らは不法移民なので、工事現場でも契約も給与明細も休みもなく、一日80ユーロで定時もなく働かされますが、正当な賃金を要求するような危険は犯せないといいます。それ以降の仕事がなくなってしまうからです。彼らは、俺たちの搾取の上にオリンピック施設はつくられていると言います。五輪組織委員会は不法労働の対策を強化することを決めましたが、五輪の良い見本となれるか、カタールで行われたサッカーのワールドカップのようにはならないことを期待します。

 

*見学のお問い合わせは、両クラスともに下記にお願いします。
杉浦 真理子 sugibonjour@ybb.ne.jp

フランス語サロン初級クラス 2023年3月報告

指導 Dominique GRANDEMENGE 先生

 

初級 月3回 金曜日 10時30分~12時
場所 ふれあい福祉センター他

ドミニク先生のご指導のもと、テキスト「FESTIVAL」を使い、初歩の文法や発音を勉強しています。興味のある方は見学にいらしてください。(柄澤)
ある日のクラスの様子をご覧ください。

 

 Bonjour à tous !
 今回は、フランス語サロン・初級クラスが1年で1番楽しい日をお話しします。
 12月のクリスマス目前のその日、サロンには全員出席しています。いつも通りの勉強が始まりました。
 でもなぜでしょうか?なんかウキウキしていますよ。そうなんです、授業の後には『忘年会』というか『クリスマス会』というか、楽しいひと時が待っているのです。
 やっと正午のベルが鳴りました。さぁ、出発です。行先は、大門のイタリアンレストラン≪カンパネッラ≫。仲間のJean-Michelが設定してくれました。事前に魚料理か・肉料理か、ちゃんと皆の希望を取りました。さすがでしょう❣彼はワインにはナカナカうるさいのです。シルビーさんも加わって、総勢10名です。全員揃いました。
 先ず一皿が配られました。それぞれのグラスにワインが注がれました。
 目と目を合わせて À votre santé ! う~ん良い匂い!Ça sent vraiment bon ! Qu’est-ce que c’est ? Je meurs de faim ! 食べたり、飲んだり、おしゃべりしたりと忙しいことです。んっ、あまりフランス語が聞こえてきませんが???
 Oh! Une bouteille de vin❣ Anneさんからの差し入れです。Tonnerre d’applaudissements ❣ますます盛り上がっています。
 そのうち、誰ですか?Qui est-ce ? J’ai trop bu ! Moi, aussi! J’ai trop mangé !
 そろそろお開きにしましょうか……À vendredi !

フランス語会話サロン 2022年12月報告

SALON DE CONVERSATION EN FRANÇAIS
フランス語会話サロン

Géraldineさん中心に行われる会話サロンは、フランス語ネイティブスピーカーを交えて自由なお喋りを楽しんでいます。開催日は毎月メールでお知らせしていますので、どなたでもお気軽にご参加ください。
9月から11月の内容は下記のとおりです。

 

7 septembre 2022 :
Nous avons parlé de choses et d’autres, en particulier de la difficulté de « lire l’air » (空気を読む) au Japon, et du fait que la langue japonaise est beaucoup plus vague (あいまい) que le français ou les autres langues occidentales donc pas toujours facile à interpréter.

19・octobre 2022 :
Nous avons accueilli un nouveau participant, Yuta I., qui a vécu plusieurs années en France, et dans d’autres pays d’Europe et vient de s’installer à Nagano.

16・novembre 2022 :
Madoka nous a raconté son voyage à Padoue, en Italie, en août, pour aller rencontrer son professeur et passer un examen de piano.
Nous avons aussi parlé de mascottes, en particulier celle des Jeux Olympiques de Paris 2024, « la Phryge », en forme de bonnet phrygien, et celle de l’exposition universelle d’Osaka en 2025, appelée « MyakuMyaku »

Les-phryges_MyakuMyaku.jpg

 

お詫びと訂正
前回の会報85号「会話サロン」のワッフルの写真・La gaufre Liègeと、La gaufre de Bruxellesが、逆に掲載されてしまいました。お詫びして訂正いたします。

フランス語サロン上級クラス 2022年12月報告

上級 月3回 月曜日 13時30分~15時
場所 ふれあい福祉センター他

 フランスのニュース記事を読んで理解を深め、自分の意見を述べ合う授業です。
 扱うテーマは世界中の政治、社会問題、文化など様々で、視野を広げ多くを学ぶことができます。

 

上級クラスに参加して 矢島 真理子

 このクラスに入って6年目になります。当初は、文字は読めるけれどもうまく聞き取れない、話せないという状態で、萎える気持ちを鼓舞しながら通っていました。最近は少し光も見え、進歩を感じることもあります。例えば、A4版2枚のテキストを読むのが苦でなくなり楽しみになったこと、先生の話が大分聞き取れ、冗談にもクスッと笑えるようになったこと…。テキストの関連記事や世界のニュースも気になり、自分の世界が広がったように思えます。しかし会話となると、うろ覚えな単語を絞り出しながらあたふたするだけで中々うまくいきませんが、他の人たちの話すフランス語を聞いているのも良い勉強です。継続が力となるよう頑張りたいと思います。
 9月から11月に勉強したテキストを振り返ってみます。

  • Pompiers volontaires : qui sont ces Français qui prennent sur leur temps libre pour aider les autres ? (5 septembre)
    〈志願消防士:他人を助けるために自分の余暇を使うフランス人たちは誰か?〉
    フランスには本職でない志願消防士が197,000人おり、全消防士の80%に相当する。幾つかの条件を満たせば老若男女誰でも志願でき、職業訓練後に最少16歳から従事できる。消防士になるにはこの仕事を愛し、勇気があり、他愛的であることが必要だ。
  • Élection de Liz Truss : von der Leyen espère «une relation constructive» (12 septembre)
    〈リズ・トラスの選挙:フォン・デア・ライエン(EC委員長)は「前向きな関係」を期待する〉
    リズ・トラス氏が新首相に選ばれ、英国で3人目の女性首相が誕生した。彼女はEU離脱賛成、減税の実施を表明している。EU始め関係国の指導者たちは、ウクライナでの戦争、気候変動など数多くの試練に共に向き合おうと彼女の勝利を祝う。
  • Il faut un boycott total de la Coupe du monde au Qatar (26 septembre)
    〈カタールで行われるワールドカップは全面的にボイコットすべきだ〉
    中東の小国カタールで11月に行われるサッカーW杯は収賄や浪費などお金のにおいがする。8つのスタジアム建設における外国人労働者の劣悪な労働環境、11月でもエアコンなしではプレイできない暑さ、女性やマイノリティに対して偏見をもつ国の姿勢など、批判材料は尽きない。記者はカタールを開催国と決めた指導者たちにも怒りの矛先を向けている。
  • Italie: Giorgia Meloni, une ancienne fan de Mussolini désormais aux portes du pouvoir (3 octobre)
    〈イタリア:元ムッソリーニファンのジョルジア・メローニは今や権力掌握間際にいる〉
    右派政党「イタリアの同胞(FDI)」の党首メローニ氏がイタリア初の女性首相に就任する公算が大きい。若い頃には極右のムッソリーニをすばらしい政治家であると称賛していたが、今回の選挙では、自身のファシズムや反ユダヤ主義を否定している。彼女の最重要課題は、イタリアの国境を閉ざしイスラム化を防ぐことだ。
  • «Les aidants effectuent un travail invisible, gratuit, et ne s’en rendent pas compte» (17 octobre)
    〈介護者たちは人目につかない無償の仕事をしているが、その実感がない〉
    高齢の親や配偶者、病気の子供など近親者を介護している人たちは、それを当然のことと思い、むしろそれをしないことに罪悪感さえ持っている。自分たちは介護者であるという認識を持たず、支援を受けない人も多い。同時間の介護をする場合でも、男性は買物など外の仕事を担当し、女性は身体ケアを受け持つ傾向があり、女性の負担は大きい。
  • Pouvoir accru de Xi Jinping, exfiltration de Hu Jintao : ce qu’il s’est passe au XXe congrès du PCC (31 octobre)
    〈習近平の増大する権力と胡錦濤の退出:第20回中国共産党大会で起こったこと〉
    10月16日から22日、天安門広場にある人民大会堂で5年に1度の中国共産党大会が開催された。中国各地から2,296人の党代表者が集まり、習近平総書記が3期目入りした。最終日に、前総書記の胡錦濤氏が途中で退出させられるという前代未聞の出来事が起こった。その様子はライブ放送されていたが、中国では再放送されることはなかった。また、党大会前に習近平政権に反対し、橋に横断幕を掲げた人も出たが、逮捕されたまま戻っていないようだ。
  • Pourquoi se passe-t-on une alliance au doigt quand on se marie ? (7 novembre)
    〈結婚する時になぜ指に結婚指輪をはめるのか?〉
    絆の象徴として左手薬指に結婚指輪がはめられるようになったのは古代エジプトにまで遡る。「愛の静脈」と言われる静脈が、左手の薬指から心臓まで直接繋がっていると信じられ、そこに象徴的な物を付けるようになったという。しかし、カトリックでは左手に、プロテスタントは右手、インド人は親指、ユダヤ人は人差し指…など結婚指輪の位置も様々で、愛の静脈の理論は科学的ではない。
  • Et si les personnes qui préfèrent les animaux aux humains avaient raison? (l4 novembre)
    〈人間よりも動物の方が好きな人たちが正当だったとしたら?〉
    動物好きなフランス人。約1500万人が猫を飼い、約700万人が犬を飼っている。そのうちの51%が、友人よりも動物と過ごす方を好むという。動物は謙虚で誠実で飼い主に愛情を注ぐ。対人関係にはつきものの猜疑心、裏切り、悪意とは無関係だ。犬と暮らすことで老人たちに生きる希望が湧くことや、心臓疾患の患者の死亡率が下がったことも確認されており、アニマルセラピーはこれからも重要視される。

*見学のお問い合わせは、両クラスともに下記にお願いします。
杉浦 真理子 sugibonjour@ybb.ne.jp

フランス語サロン初級クラス 2022年12月報告

指導 Dominique GRANDEMENGE 先生

 

初級 月3回 金曜日 10時30分~12時
場所 ふれあい福祉センター他

ドミニク先生のご指導のもと、テキスト「FESTIVAL」を使い、初歩の文法や発音を勉強しています。興味のある方は見学にいらしてください。(柄澤)
ある日のクラスの様子をご覧ください。

 

柄澤 良子

 初級クラスで使っているテキストは『Festival1』で、24課まであります。9月から12課に入りました。タイトルは「Chez Susana」です。大学生のSusanaが、学部の友人2人、ÉricとThomasを自宅に招いて食事をするという設定です
 ThomasがSusana Ricci(彼女のフルネーム)に、«Tu n’as pas d’accent!» と驚いています。
 Susanaは答えました。«Mon père est argentin, mais ma mère est française. Ma sœur Rosa et moi, nous avons les deux nationalités.»
 Thomasは «Vous avez de la chance.» と羨ましそうです。
 RosaがThomasに各部屋を案内します。その間にSusanaとÉricは、テーブルセッティングをします。
 Susanaが皆を呼びます。«À table ! Ça y est, c’est prêt.»
 Thomasが «Hum! Ça sent bon! Qu’est-ce que c’est?»
 Susanaは «Ah ah ! C’est une surprise !»
 ここで会話は終わりです。
 添えられているテーブルの写真には、各自の前に皿とナプキン、フォークとナイフ、グラスが2個、そしてワイン1瓶、水のペットボトル1本、篭にパン、真ん中にcocotteだけ。Professeurによると、これはシチュウ鍋のようですとのこと。生徒からProfesseurに次から次へと質問です。「フランスでは、二重国籍が許されているのですか?」「人を招いたら各部屋・個室まで案内するのですか?日本だったらお手洗いくらいは案内しますけど…」
 人を招く時の様々なルール・エチケットについて、この12課の最後に『Civilisation / Être invité chez quelqu’un』のコラムがありました。それによると、例えば «Venez vers huit heures.» と言われた時 «Vous arrivez à quelle heure?» 答えは «20h15.» «Qu’est-ce que vous apportez?» 答えは «Des fleurs.» «Quand est-ce que vous partez?» 答えは «Vers 23h.»
 生徒全員 …?…Ah oui?…
 余談ですが、私が友人を招くときは〘会費制〙で、残ったお料理はタッパーに入れて全部持ち帰ってもらっていますけど…、フランスではこんな事しないでしょうね~

フランス語会話サロン 2022年9月報告

SALON DE CONVERSATION EN FRANÇAIS
フランス語会話サロン

Géraldineさん中心に行われる会話サロンは、フランス語ネイティブスピーカーを交えて自由なお喋りを楽しんでいます。開催日は毎月メールでお知らせしていますので、どなたでもお気軽にご参加ください。
6月と7月の内容は下記のとおりです。

 

22 juin 2022 :
Aujourd’hui il y avait presque autant de participants hommes que femmes, ce qui est rare ! Luc est revenu au salon après plusieurs mois d’absence

フランス語サロン上級クラス 2022年9月報告

上級 月3回 月曜日 13時30分~15時
場所 ふれあい福祉センター他

 フランスのニュース記事を読んで理解を深め、自分の意見を述べ合う授業です。
 扱うテーマは世界中の政治、社会問題、文化など様々で、視野を広げ多くを学ぶことができます。
 以下は5月~8月の内容となります。(杉浦)

  • Des expressions qui nous viennent de l’Histoire (30 mai)
     歴史由来の表現の数々
  • Pourquoi faut-il «toucher du bois» pour conjurer le mauvais sort ? (6 juin)
     悪運を払い除けるために、なぜ「木をさわる」べきなのか?
  • Elizabeth I, précurseure de l’État-providence (13 juin)
     エリザベス一世は、福祉国家の先駆者だった。
  • Si l’on peut boire du bon vin aujourd’hui, c’est aussi grâce aux Anglais (27 juin) (4 juillet)
     私たちが今美味しいワインを飲めるのは、イギリス人のおかげでもある。
  • Vacances d’été : ≪M’en fous du Covid-19≫… Pour ces futurs voyageurs, le déni de la septième vague de Covid-19 (11 juillet)
     夏のヴァカンス:「コロナなんてもう関係ない」と、旅行を計画する人たちはコロナ第7波を否定する。
  • Le ciment plombe la lutte contre le changement climatique (25 juillet)
     セメントは気候変動との闘いの邪魔をしている。
     (セメントから作られるコンクリートは、地球上で水に次ぐ2番目に多く使用されている物質)
  • La population mondiale devrait atteindre 8 milliards d’humains le 15 novembre prochain, selon une projection de l’ONU. Faut-il s’en inquiéter ? (1 août)
     国連の統計によれば、世界の人口は11月15日に80億に達するであろう。これは憂慮すべきことなのか?
  • L’incroyable influence de notre langue sur notre représentation du monde (8 août) (22 août)
     私たちの言語が現実認識に及ぼす、信じられないような影響について

*見学のお問い合わせは、両クラスともに下記にお願いします。
杉浦 真理子 sugibonjour@ybb.ne.jp

 

上級クラスの授業で 上村 明子

 8月8日、22日のテーマは
L’incroyable influence de notre langue sur notre représentation du monde
私たちの現実認識に,私たちが使う言語が信じられないほどの影響を与えている
 副見出しは、
バイリンガルの人たちの中には自分が異なった2つの人格を持っているような気がする人がいる でした。
 DominiqueやBernadetteは自分が日本語を話しているときとフランス語を話すときとでは違った性格が現れると感じるそうです。
 時間と空間の関連
 現実認識と使用言語の関係の例の一つとしてオーストラリア先住民の一種族Thaayorreが使う言語があります。その言語では方角を表す言葉が大変重要とされています。彼らは挨拶を交わす時、フランスでのように体調を尋ねたりしません。(ところでComment ça va?にも深い歴史があるのだそうです。)話し相手がどちらの方角に行くかということが大切なのです。そして相手はその方角を正確に東西南北で答えます。このような慣習をもつThaayorreはとても若いうちから空間の中で自分の位置を的確に知ることができるのです。
 また彼らは時間を東から西にという方向で表します。例えば話す人が南を向いているとすると時間は左から右へと表示され、東を向いているとすると体の前面から背後へと流れます。フランスやイギリスの多くの人々は時の流れを左から右へと表します。そのため彼らの場合の時間は体の位置が変わっても左から右に流れます。Thaayorreの場合、基準はその人であり時間の流れの方向はその人によって変わることになります。その世界観はフランス人やイギリス人とは違っているようですが日本人とも大分異なっていると思います。
 Thaayorreの人が真っ平らな赤茶けた荒野に一人立っていてどこかを目指してまっすぐに歩きはじめる姿が目に浮かんで来るようです。
 しかし研究者によれば、現在ある約7000の言語がこの世紀のうちに半分無くなってしまうと考えられています。その世界観も失われてしまうのでしょうか。